採用の未来をテーマにレアジョブの「上場後の採用・組織改革」を話してきました

 

 

10/19にグローバル人事塾にて「採用の未来2☆2020」ということでレアジョブの事例を「上場後の採用・組織改革」をテーマに紹介させて頂きました。何より、Amazon矢野さん、Oracle西村さん、ノバレーゼ高橋さんという豪華なメンバーに囲まれる中で誘っていただき恐縮でございます。

イベントの詳細はこちら

なお、今回は以下のテーマでお話させていただきました。

  • 人材採用→戦略
    戦略をつくれる人材の採用
  • 非連続な成長
    非連続な成長を実現できる人材の採用
  • 採用を自分ごとに
    人材紹介+採用マーケティング

 

スライドはこちらです

 

過去のスライドを見たことがある方は、「お、同じのあるじゃん」とコメントされてしまいそうなのでスルーしてください。

改めてこのテーマにしたのは、上場前はある種の「猪突猛進」というか、「とりあえず分かりやすい目の前のゴール」があるので、そこに向かっていくことでいろいろな課題が解消されるということがあります。

一方で、上場後は目標を自ら立てて、そして自らマイルストーンを引いて、進んでいかなければなかなか前進できない難しさがあります。そういった意味で採用・組織も意図して、目標を決めて変革していく必要があると感じます。

 

ちなみに一緒に登壇したお三方のプレゼンで特に印象に残った内容です。内容盛りだくさんなので書ききれないので一部だけご紹介です。

 

Amazon矢野さん

・人材要件や採用までの期間に応じて、社員紹介やダイレクトソーシングを使い分けしている
・例えば、「候補者が少ない、早く採用する」場合は社員紹介+エージェントなど
・上記の整理をした上で事業マネージャーと施策の意志決定をしている
・事業サイドに提案できるよう人材マーケットの情報収集は欠かさない
・外資なので英語話せる人材が必要。英語を話せる人はLinkedIn経由が充実している

一番目の要件とアクションのマッピングは、事業サイドと議論するには非常に分かりやすいやり方だと感じました。早速レアジョブでも導入する予定です。

 

Oracle西村さん

・グローバルで戦えるリクルーターの条件は自分でマーケティングができること
・採用プロセスをAIDMA(マーケの消費者行動分解の理論)に分解して考えている
・個人ブログやTwitter、LinkedInでの発信を意識している
・海外の担当者は自らをセルフブランディングするのが当たり前

特に、採用のプロセスAIDMAに分解してアクションまで行っているところは、マーケティング出身の自分には非常に非常に共感できるところでした。

西村さんのことをもっと知りたい方はぜひこちらのメディアもご覧ください!
ご自身でメディア運用されています。すごい!
外資ITリクルーターブログ

 

ノバレーゼ高橋さん

・「採用は命」である。会社とって最も重要
・採用の基準は絶対に維持する。守れないのであれば、採用しないを選択する
・採用面接をキャンセルすることは役員であっても絶対にNG

採用=企業の成長に最も大切という話は非常に共感できます。実際にレアジョブもそうでした。採用に対する思いがつまったステキなプレゼンでした。

 

こうしたナレッジが共有されて、日本のHR分野が進化していくのは非常にいい試みですね。主催者の皆様、どうもありがとうございます。

出展企業の気合とマーケ力(?)を感じるブースの数々〜HR Technology Conference@シカゴにて〜

 

 

以下のブログでこれからのHR担当者にマーケティングスキルの必要性が上がることを書きました。

HRがマーケティングに近づく時代へ HR Technology Conference@シカゴで感じたこと

でも何より当日一番驚いたのは、出展企業の気合とマーケティング力です。メアド獲得のために惜しまぬ努力と工夫がこもったアイデアの数々をご紹介します。

 

展示会場編

仮装パーティー

何をモチーフにしているのか分からないのですが仮想しているブーズ。最初だけ結構人が集まっていた。

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ドッグセラピー

犬が抱っこできるブース。HRと関係あんのかなー。あ、従業員エンゲージメントのプロダクトだ。ちなみにここは大人気。

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オリジナルTシャツが制作できる

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マッサージ無料のブース

MERCERとマッサージは特に関係ないと思います。むしろブースに入りにくい感じ。

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テスラで街中まで送迎

Oracle半端ないお金持ちですね。テスラで無料でシカゴ市内まで送迎してくれるサービス。運転手に本当に無料かと聞いたら、ちょっとチップがもらえると嬉しいと恥ずかしそうに言っていました(笑)

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我らが日本のワークスアプリケーション

生花プレゼントは洒落てますね〜。着物にも目をひきます。

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飴とガムとチョコレートの詰め放題

太りそう…。

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他にも夕方になるとシャンパンを配っているところもありました。もう飲んじゃえというラフな感じがいいですね。あとは、健康に配慮しているのかアサイージュースやフルーツジュースがもらえるところも。

プレゼント編

ちなみにブースをまわるといろんなものをもらえます。

Bluetoothのスピーカー

ゲームをやってクリアしたらもらえました。これが一番うれしかったかも。でも空港の手荷物検査で爆弾じゃないかと引っ掛かり、荷物全部ひっくり返されてチェックされました…。

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VRキット

ダンボール式ですがこれもOracleから。テスラに乗ったら渡されました。

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マウスパッド

Expoの閉会前に「投げ売り」ならぬ、「投げ渡し」をしていました。どうしてこのデザインにしたんだろう。僕もホテルに忘れてきてしまいました…

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靴下

なんで靴下なのだろうか…そして結構靴下渡しているところがあった。日本でもオリジナルTシャツならぬ、オリジナル靴下を作れるサービス流行るかな。

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もはや何か分からない…

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ちなみにアメリカ版なのであげてしまったのですが、Kindle FireのStickがもらった中では一番高価そうでした。他にもAmazon EchoやApple Watchが当たる系や、車まで当たるってのもありました。

こうした競争が起きるのは、

・400社の出展企業が参加しておりマーケティングの競争が激しい
・担当者の遊び心を反映した創意工夫がオッケー
・マーケティング予算が大きい

の3つがあるのではないかと思いました。

日本の展示会はもちろんマーケティング予算の部分が大きいかもしれないですが、もう少し遊び心があっても面白いのではないかと思いました。

また、HRxTechの世界の競争の激しさも物語っていると思いました。毎年全然知らない企業がガンガン来るようですが、これは新しい挑戦の数の多さとその切磋琢磨の結果としての高品質のプロダクトが生まれる要因になっていると感じました。

以上、シカゴからでした。

HRがマーケティングに近づく時代へ HR Technology Conference@シカゴで感じたこと

 

 

一昨日からシカゴで開催されているHR Technology Conference19thにきています。
まず何がすごいかっていうともう19回目なんですよね。20年前からHR×Technologyを考えているというのが驚きです。

 

今回、改めてHR×Technologyの先端に触れて思うのは、マーケティング出身の人間にとって非常に親近感のある内容だということです。

例えば、カンファレンス内でのテーマやプロダクトとしてあがっていたのが、

  1. 採用管理やタレントマネジメントを導入してデータを集めたけど、データ分析ができずに意思決定に使われてないのでHR版の分析ツールを取り入れよう
  2. 店舗従業員に今日の気分を10段階で回答してもらい、その蓄積データから従業員の継続率を見よう
  3. 採用もターゲットを決めて、GoogleやIndeedにリスティングして、集客しよう。その後はポテンシャルの採用候補者に向けてAmazonのように属性毎に違うコンテンツを提供していこう。

1は「顧客データ分析のBIツール活用と経営へのレポーティング」、2は「顧客向けのネットプロモータースコア」、3は「SEMやCRM」の領域とほぼ同義です。

個人としても、競合がマーケティング面でもレベルの高いプレイヤーがいるオンライン英会話の世界で戦ってきたので、上記のような施策は試行錯誤しながら取り組んできました。

そして、それらとほぼ同じ内容を主語がHRに変わったかたちで聞いたのが今回のHR Technology Conferenceだったように思います。

 

例えば、

「HR and Marketing Unite: Joining Forces to Beat the Talent Odds」

というテーマのセッションではLeverというアメリカでも上位に入る採用管理システムの会社の採用マーケティングの事例が紹介されていました。

スピーカーの役職は実は「CMO」で採用も含む会社のマーケティング全体にコミットしているようです。こんなふうに紹介されています。

Leela if Chief Marketing Officer at Lever, where she partners with the HR and Recruiting teams on employer brand and is responsible for all aspects of marketing.

 

例えば、プレゼン内の以下スライドでは各ブログ記事の拡散数一覧が紹介されており、次のスライドでその結果として、採用面におけるどんな成果が得られたかを分析しています。

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ブログ記事毎の成果。
LinkedInでどの程度のいいねやコメントがあったかを基準にしているのが面白いですね。日本だとFacebookいいねとWantedlyフォローになるのかな。

 

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女性の営業パーソンを採用したかったので「Women in tech sales」のブログ記事を出した結果の紹介。ちなみにそれ以外の職種に採用にもダイバーシティを意識している会社との印象を持たれ成果があったらしい。

 

こうした事例からもHRの世界がデジタルマーケティングにどんどん近づいてきていると感じました。

HRの人にとってはこれまでの突出した対人コミュニケーションスキルに加えてデジタルマーケティングのスキルが役に立つ時代になってきています。それと同時にこれまでデジタルマーケティング専門だった人にとってはHR面で貢献できることが増えていく、そんな将来がすぐにやってくることを予感させるConferenceでした。

 

 

日本が移民・外国人労働者に選ばれない国になってしまうのではないかという懸念

 

 

欧州からは最近、テロや治安の悪化などを背景に移民や難民の受け入れ上限を設けるなどこれまで寛容だった労働者の受け入れを制限するニュースが届きます。

実際に、昨年末にドイツ経由でブラジルに行った際にトランジットしたフランクフルトでも駅構内で物乞いをする移民・難民の子供とそれを追い払う店主の絵を見ました。ああ、少し社会が荒み始めていると感じたものです。

一方で、欧州の経済発展という意味では移民・難民の受け入れを通して安価な労働力を手に入れてきたことの寄与を無視することはできません。わずか1年前ですらこんな記事が出ています。欧州の高齢化や人口減は同時に無視できない問題でもあるようです。

難民流入、EU経済を0.2%押し上げ 欧州委が見通し

そんな中、日本の移民/外国人労働者は今後どうなっていくのかに強い興味を持っています。

 

日本における外国人労働者の拡大

翻って日本はどうかという割合は少ないものの外国人労働者は着実に増えていると言えます。以下、記事には100万人を超えると言われています。また厚生労働省が出す在留資格を持つ外国人労働者の数も78万人を数えます。

外国人労働者100万人へ 介護、家事支援分野に拡大 人口減で有識者会議も

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(出典:佐賀新聞)

一方で、魅力が落ち始めた日本の労働市場

一方でこんな記事も出てきています。日本の給与が他のアジア諸国と比べて昔ほど高くないため、韓国・台湾と競っているという記事です

エコノフォーカス外国人労働者、陰る日本の魅力 100万人受け入れでも… 縮む賃金差、韓国・台湾と争奪

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(出典:日経新聞   http://www.nikkei.com/article/DGXLZO04967950X10C16A7NN1000/

日本全体とソウルを比較しているのは、apple to appleの比較ではないので違和感は感じますが、一方で中国や台湾出身の友人と話していると以前ほど日本で働く魅力は薄いとのことでした。むしろエンジニアなどは給料はさほど変わらないが、大気汚染がなく、子育てにいい環境なので日本、という選択肢もあるようです。

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(出典:JBpress http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/46549

また、移民に人気のある豪州や欧州諸国と比べると明らかに日本の賃金は低いですね。賃金低くって英語の通じない日本をあえて選ぶ外国人は減っていきそうです。

移民(=外国人労働者)についてどう考えるか。

欧州よりも超高齢化社会を迎えることが確実な日本では、ある程度海外からの労働者を受け入れないと介護・医療だけでなく、すべての分野で働き手不足が起きていることが明らかです。

例えば介護業界。リーマンショックでも1倍を切ることなく、直近では2倍を超えてきている県も多いようです。

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(出典:リジョブ https://relax-job.com/contents_list/20007

 

賃金水準は経済力との兼ね合いもあるので、明日大幅に上げるというわけにはいきません。従って、大事なことは海外から働きに来る人に魅力を感じてもらえるようなしっかりした受け入れの仕組みを作っていくことだと感じます。

自分自身は日系ブラジル人の方がたくさん住む岐阜県大垣市で育ちました。実際に、中学校生活では馴染んでいる子もいたものの、そうではない子もたくさんいました。中2で転校して岐阜に来たのですが、その時に同じクラスだった日系ブラジル人の子を教室で見たのは指で数えるほどでした。

上記のような問題はその家族や周りの人だけで解決するのは難しいケースも多いと感じます。増え続ける外国人の方がどう社会に溶け込んでいくのか、欧州からの学びも含めて取り組みをしていく必要を感じます。

ちなみに、そうした中学時代の経験があってかどうか定かではないのですが、”移民”というものに対して常に興味を持って生きてきました。前職の BCGでは最終面接で”移民に興味がある”と伝えたところ、”日本が移民の獲得競争でカナダなどの有力な他国に勝つためには何が必要か”というものでした。

将来、何か個人的にもできるといいなと思ったりしています。

変化する福利厚生 「財形住宅貯蓄」から「妊活支援」の時代へ

 

 

新卒で入社した三菱重工では研修期間に総務から「財形住宅貯蓄」の説明がありました。毎月給料から天引きで貯蓄をしていき、住宅を建てる場合にのみ貯蓄に付く利子を会社が優遇するというものです。9年前ですが、この低利子時代に数%前半と驚きの利率でした。

ただ、頭ではものすごくいい制度と分かっていながら、マイホームに憧れる世代ではないし、海外に出たいから一生住む場所を固定することはないと思い加入しませんでした。

上記の加入しなかった事実からも、福利厚生が採用活動や社員のリテンションを目的として行われる企業活動だとすると時代を捉えることの大切さを感じます。

そんな中で、以下のような記事が日経新聞でどんどん出てくることに驚きと感銘、時代の変化を感じます。

メルカリ、社員の不妊治療・病児保育を支援
妊活支援… 化粧品・日用品各社が柔軟な勤務拡充

特に充実しているのがメルカリさんとロレアルさんの制度です。

「メルカリ」

メルカリ、妊活や病児保育の支援を人事制度「merci box」に追加 -高額な保険外の不妊治療も3割負担で受診可能-

妊活の支援
夫婦の両方、もしくはどちらかが、高額な費用が発生する可能性のある不妊治療を行う場合、その費用を会社が一部負担します。治療の開始から10年間、所得制限や年齢、回数の制限なく支援が受けられ、自治体による補助との併用も可能です。

・保険適用の治療:治療費の3割を会社が負担し、実質本人負担額は0円
・保険適用外の治療:治療費の7割を会社と自治体の助成金で負担し、実質本人負担額は治療費の3割
※自治体の助成金の割合は各自治体や取得者によって異なります

要は3割負担で妊活ができるということです。これは衝撃ですね。しかも一般的な大企業ではなくベンチャー企業が始めるというところに大きな感銘を受けます。

 

「ロレアル」

妊活支援… 化粧品・日用品各社が柔軟な勤務拡充

ニュース記事によると以下の内容とのことです。

・勤続1年以上の方に1日3時間半以上、週2回以上勤務を提案
・対象は正社員と契約社員
・利用は性別、年齢を問わない
・制度利用後に退職しても条件を満たせば3年以内なら復職

こちらは時間の面でサポート。確かに病院は原則平日なので、重要なサポートですね。

 

最近、友人や同僚でも妊活をしているケースはそれほど珍しくはなく、非常に身近になってきています。年間出産人数約100万人のうち約4万人が体外受精と言われる時代ですのでいかに身近なことかが分かります。

少し古い記事ですが、2012年のデータです。
体外受精で出生、27人に1人 国内12年3.7万人誕生

 

ちなみに時代に合っているという理由は以下一連のデータからも見て取れます。

例えば、以下のデータのとおり、ここ30年強の間で子供を2人以上持ちたいと考える夫婦の割合は9割以上で意外と変わっていないという事実があります。

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(出典:厚生労働省資料 http://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/13/dl/1-02-3.pdf

晩婚化が進んだ結果、第一子の平均出産年齢は3歳ほど上がっています。

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(出典:内閣府 平成24年版 子ども・子育て白書)

 

また、年齢別の自然妊娠率などは一般的には徐々に下がると言われてます。詳細は日本生殖医学会のサイトなどにあります。その結果としての不妊治療のニーズは高まっていると言えます。

 

共働きの夫婦にとって仕事と妊活を両立させていくということはお金の面でも時間の面でも非常に大変なことだと思います。その支援を行政だけで行うのが限界がありますし、企業が支援を始めるというのは時間とお金のサポートに加えて、社会的理解の促進という意味でも大きな価値があると感じます。

 

ちなみに以下のような企業も制度を作っていますね。

・サイバーエージェント「macalon(マカロン)パッケージ」
https://www.cyberagent.co.jp/recruit/benefits/

主に妊活のための休暇サポートがメインです。以下のような配慮がちゃんと分かっているなという感じです

妊活休暇
不妊治療中の女性社員が、治療のための通院等を目的に、月1回まで取得可能な特別休暇。急な通院や体調等に考慮し、当日取得が可。本休暇取得の際には「エフ休」という言葉を使用することで、周囲に知られず取得が可能。

 

・パナソニック「チャイルドプラン休業制度」

不妊治療のための休業制度で1ヵ月以上で通算365日間が分割取得できるそうです。手厚い!オムロンなども同様の制度を持っているようです。

 

・海外だと、こんなものも。
従業員の「卵子凍結」に補助金を出すアップルとフェイスブック

ある意味で企業が競争をしながら時代にあった福利厚生を考えて提示していくというのはすごくいいことですね。

ちなみに補足しておくと新卒で入社した三菱重工は本当に魅力的な事業を持つ(ロケットとか飛行機、エンジン、発電所などなど)、魅力的な会社で同期もほとんど辞めていないです。従って、実は財形住宅貯蓄のニーズは大きいのかもしれません。

スタートアップに「転職してもよい理由」と「しない方がよい理由」

 

 

ぼくがBCGからレアジョブに転職したのは2010年の頭で、まだリーマンショックの余波も残っており、スタートアップという言葉も日本では一般的ではない頃でした。転職すると伝えても周囲からは怪訝な顔をされたものです。

レアジョブもまだ神田警察署内にある「ベンチャー KANDA」という公営のベンチャーインキュベーション施設で創業者含めて10人弱、入社後も自分の座席なんてなく出張中の社長席を借りての仕事でした。ザ・スタートアップの環境です。

そんな関係からスタートアップに転職を迷っている方から相談受けるのでその際にどんな風に答えているのかの紹介します。

まず、スタートアップに転職してもよい理由は以下の3つにしています。

1.会社のミッション・ビジョンがすごく好き
2.創業経営者=大株主がすごく好き
3.めちゃくちゃ儲かりそう

全てがある必要はないですが、このどれかの理由がないと苦しいときに逃げる理由になってしまいます。ある種、1~3とも選択を含めて主語が自分になっていることも大事です。

僕の場合はとにかく「1」が魅力的に感じました。松下幸之助の水道哲学を引き合いに出し、英会話を誰もが学べる環境を作り、 その結果としてEqual chances for everyone, everywhere(後に冒頭のequalは大議論の末なくなります。)を実現する。

また、5年以内にオンライン英会話で世界一になり、10年以内に日本発のクラウドソーシングで世界に挑戦するというものです。

そして、面接のときに「ベンチャーに入社するのは早ければ早いほど良い」という戦略コンサル出身の創業者の決してロジカルではない口説き文句に、給与を決める前に前職に退職を伝えていました。ある種入り口は「1」で、口説きは「2」ですね。

「3」のところは、帝国データバンクや日経テレコンで調べたりしましたが、あまりよく分かりませんでした。コンサルには向いてなかったのかもしれませんw

 

逆に転職しない方がよいと思う理由は以下です。

・チームがイケている
・ビジネスモデルがイケている
・人に勧められた 等

まずチームがイケているですが、数年後まで同じチームが残っているケースは非常に稀です。チームは会社のフェーズや家庭環境によって徐々に変わっていきます。変わらないと成長しないともいえます。

ビジネスモデルを拠り所にするのも微妙です。ピボットという言葉があるようにビジネスモデルは変わる可能性が大いにあり得ます。

また、人に勧められたスタートアップにいくのはオススメしません。まず、スタートアップ初期は創業者自身が人の採用に注力して口説いてまわるべきなので直接勧められたいものです。

これはあくまで10人〜20人以下のスタートアップ初期に当てはまることですが、スタートアップの転職に興味がある方はぜひぜひその本当の理由を問うてみてください。それより大きくなって資金調達や売上成長が本格化するとそのあたりも変わってきます。

また、そのあたり詳しく聞いてみたい、という方はこちらまでご連絡ください。個人的には、大企業で物足りなさを感じているくらいならどんどんスタートアップに人が出てきて欲しいと思っています。そうした気持ちを応援できればなと思います。

ちなみに最近ではスタートアップに転職するリスクも大幅に下がっていると感じます。というのも、大企業やネットベンチャーなどがスタートアップ経験者を好む傾向が出てきており、最悪潰れても次の仕事は全然ありますw

ぼくが投票に行った方がいいと思う理由を英国のEU離脱国民投票における投票率から考えてみた

 

 

明日は参院選ですね。そして7月には都知事選。全国的な選挙で数百億円、都知事選でも50億円くらいを選挙にかかっていると言われています。

解散総選挙? 衆院選ではどのくらい税金が使われるのか

だから、”もったいないので選挙に行こう”というのではなく(税金を日々確認する中でそれもあるんだけど)、先日の英国のEU離脱を見ていて改めて民主主義社会で生きている以上、権利として持っている投票権を行使することは大事なんだなと感じました。

まずこのグラフを見てください。何度もBBCのサイトで見た、世代間別のEU離脱or残留の投票割合です。(Leave=EU離脱/Remain=EU残留)

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(出典:BBC http://www.bbc.com/news/uk-politics-36616028

よくシルバー民主主義であり、世代間闘争だと言う言葉も目にしました。確かにこれだけ見ると45歳以上の離脱賛成が大きく影響しており、若者の意見は反映されていないように見えます。

ただ、以下の数字を見ると少し印象が変わってきます。

年代別の投票率

18歳~24歳:36%

25歳~34歳:58%

35歳~44歳:72%

45歳~54歳:75%

55歳~64歳:81%

65歳~   :83%

全体:72%

(出典:http://ichikawa-ken.hatenablog.com/entry/20160630/1467292951

※イギリス紙ガーディアンからの引用らしいです。

 

あれ、EU残留指示世代、全然選挙に行ってないやん…。そもそも、この”How different age groups voted”のデータを持って世代間対立と言っていいのか非常に悩ましいところです。

ちなみに「Brexitの結果」を投票率および世代別投票人口も追加すると以下のような割当になります。

図1

 

投票率を”全世代の投票率を投票率平均である72%”に変更するとこんな感じになります。

図2

 

あっと、EU残留に決定してますね。

ただ、さすがに投票しているはずの人を投票しないことにする、というのはやりすぎなので、投票しなかった人がもし投票したい場合を作ってみます。

 

具体的には”18-34歳の投票率が全世代平均の72%まで上昇した場合”です

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ぎりぎりの攻防ですが、英国は今もEUに残留していたかもしれません。

上記は、投票率をソース元まで当たっていない、小数点以下まで計算に反映していない、英国の人口を2015年のものから計算している、ので必ずしも正確な数字ではない可能性があります。

しかし、英国のEU離脱後に「Regrexit」(ブリグレット)=EU離脱の国民投票に対する後悔という言葉が出てきているように、投票に行かなかったり、投票の結果に対する後悔の念を抱いている人も少なからずいるようです。

今回の日本の選挙も改憲勢力が3分の2の議席を取るかなどが話題になっています。そして、もし3分の2を超えた場合に憲法改正に関する国民投票も実施されるかもしれません。その時に英国のように後悔しないよう、今から投票権について考えておきたいものです。
(総務省の国民投票に関するサイトはこちら

ちなみに本業であるマーケティングの視点で考えると政治家にとっては選挙はこれまで巻いてきた種を刈り取る(売上を上げる)時期なのかもしれません。どこが一番、効率的に稼げるのか、ビジネスをやっていたら当然考えますよね。

などなどを選挙前日に考えていたりします。