新規事業というものはたいていリソース不足だ。

プロダクト開発に始まり、マーケティング、法務なんでもやる。もちろん、カスタマーサポートも自分たちでやることが多い。

カスタマーサポートというと大きな会社なんかは効率を考えると社内の専門部署やベンダーに任せっきりになっているケースも多いと聞く。もちろん、カスタマーサポートの専門家というのは応対のしなやかさだけではなく、顧客の問題解決のプロ中のプロなのでできる限り任せた方がいい。

ただ、一方でカスタマーサポートは現場の最前線であり、プロダクト開発のアイデアや改善のネタがたくさんつまっている。何よりユーザーと接する瞬間であり、価値を生んでいる瞬間にきわめて近いところだ。(火花の散る瞬間の話

特に新しいプロダクトをつくっているなら、また既存のプロダクトに停滞感が出ているならば、ぜひカスタマーサポートを数日でもやってみるのはどうだろうか。

 

コールセンターで受けれない場合は直接社員の電話にかかってくるジャパネットたかた

ジャパネットさんの書籍「ジャパネットからなぜ買いたくなるのか?」に書いてあるが、テレビ通販でフィーバーしてコールセンターで受けきれなかった場合は、本社の社員にも入電があるらしい。カスタマーを見て仕事をするようにという文化づくりとしては非常に象徴的で面白い取り組み。

 

メール返信をしていると確率論的に改善点が見えてくる

統計情報でももちろん見ていると思うけれどもユーザーからの問い合わせの中身を見るとよりリアルなユーザーの声が聞こえてくる。

「あ、ここでつまっていたのか」
「この導線は分かりにくいのか」
「こんな機能が欲しいのか」

もちろん、リソースの関係上、全ての不満と要望に答えることはできないのだが、統計情報で見ていた表面上のマクロな情報に、実際のユーザーのミクロな温度感が入り意志決定のスピードは格段に早くなる。

 

ただ、何よりも自分がカスタマーであるべき

でも、一番大事だと思うのは自分がカスタマーであり続けること。

アプリなんてデバイスがあればだれでも毎日触れる。むしろ毎日使ってほしいと思ってつくっているのだから、自分が毎日使えないんなら、ユーザーがそれを毎日使うはずがない。

例えば、ブラウザゲームとネイティブアプリのゲームどっちが面白いかなんて実際のプロダクトを使ってみれば、圧倒的に後者だと分かる。

自動車会社の社員が車に乗っていないなんてあり得ないし、英会話の会社だって英語のスピーキングを勉強していないなんてあり得ない。もっというと他社が出している一歩先を行っているプロダクトも触るべきだと思う。

 

と、最近カスタマーサポート大変だなー、数年前に毎晩遅くまでやっていたなーと思い出しながら、そしていま日々、ユーザー向き合っているスタッフに感謝しながら思うのである。喜びもある反面、正直たいへんなことも多いので。