「失敗の本質」を読んで 〜勝てる指標を先に見つけれるか〜

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陳腐な言葉かもしれないが商売をしている者にとって良書である。

本書は、第二次大戦の敗戦における日本軍の失敗についてかかれた原著「失敗の本質」を現在のビジネスに活かせる様、改編されたものである。

メインは体験的学習から戦略を導きだすのが得意な日本と分析から相手の戦略を無効化し、新たに作った指標を戦略の中心に添えるのが得意なアメリカという対比で書かれている。

特にショックを受けたのが

「なぜ、日本企業は一点突破・全面展開のなのか」

という項で、あの有名なホンダのスーパーカブは偶然の体験的学習から
戦略を発見したと書かれていることである。

当初、ホンダはアメリカ向けに大型バイクの販売を試みていたが、全然売れなかった。そこで休日に社員がやけになり日本で 流行っているカブを乗り回していたら、
評判が良かったので売り出して大ヒット製品になった、ということらしい。

まとめる、日本の企業は一般的に下記と書かれている。

体験的学習で一時的に勝利しても、成功要因を把握できていないと、長期的には必ず敗北する。指標を理解していない勝利は継続できない。

対比として書かれているのが米国のマイクロソフト。
彼らの最大の成功要因として、どのメーカーのハードにでも使える「ソフトの互換性」とOfficeによる「ネットワーク効果」としており、これらはそれまでIBMやNECが追い求めてきた「OSとハードがセットになった製品そのものの性能」という既存の指標を無効化し、新しい指標に着眼していたからいっきに逆転し高シェアを勝ち取れたとされている。

だから

体験的学習や偶然による指標発見は、いずれ新しい指標(戦略)に敗れる。勝利体験の再現をするだけでなく、さらに有効な指標を見つけることが大切。競合と同じ指標を追いかけても、いずれ敗北する。

とまとめられている。

また、太平洋戦争の事例では戦争前半にはゼロ戦が有する攻撃性能で圧倒的優位に立っていたが、それは一対一で戦う空戦がメインの場合に勝てる戦略であったらしい。後半には防御性能が高い米軍のグラマン戦闘機(撃ち落とされても人が死なない防御性能)を前に空戦で勝てなくなっていったとされている。

次にやってくる未来の指標を見つけ、既存の指標を無効化し、圧倒的に勝ち上がる。

果たして、自らのビジネスではそれを見つけようとしているだろうか。
という問いを常に持ち続けなければいけない、と感じた。

※日米で象徴的に体験的学習から戦略を偶然生み出す日本とそうではない分析的アプローチで指標を導きだすアメリカで極端な対比で見ているが、個別では上記のとおりとは限らないと思う。

 

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