(バスケ好きではない人は事例がピンとこないと思うのでスルーしてくださいw)

前置きとしての最近のNBA事情

一番の趣味はNBAをテレビ観戦することです。そして昨今のゴールデン・ステート・ウォーリアーズ(GSW)の躍進は日本人のバスケットボール好きとしては強い共感を抱くものでした

これまで、NBAのスタープレイヤーでというとマイケル・ジョーダンやシャキール・オニールなど、信じられなくらいの跳躍力や圧倒的な巨体とパワーで、日本人にはとても真似ができない存在でした。

一方で、GSWのエースであるステファン・カリーは身体能力や身長ではなく、ハンドリング技術やスリーポイントで2年連続MVPに輝き、優勝も手にしています。

また、GSWはスモールバスケットということでビックマン主体ではなく、堅守速攻と3ポイントで優勝リングを手にしています。チームスローガンも”Strength in Numbers”といい、スター選手だけではなくベンチメンバーの特徴も最大限活かして、勝ち抜くものでした。そこには日本のバスケットボールの未来があるようにさえ感じました。個人的にも、マイケル・ジョーダン以来、最もバスケットボールにわくわく感をもたらしくれる存在でした。

ただ、”お金は人を狂わせる”じゃないですが、そのGSWもNBAトップ5に入るスター選手であるケビン・デュラントを獲得した今期、昨年ほどの圧倒的な強さを感じないチームに、今のところなってしまっています。

前置きが長くなりましたが、そこにはサラリーキャップが大きく影響しています。

 

サラリーキャップとは?

サラリーキャップとは所属する選手の総年俸の上限を決めるもので、それを超えると罰金を払わされる仕組みです。チーム間の戦力を均衡をさせ、より面白い試合を見せるために設計されています。

そのサラリーキャップが今年大幅にアップしました。具体的には7,000万ドルから9414万ドル(約96.5億円)へのアップです。バスケットボールは試合に出る選手が5人、ベンチ含めて契約できるのが15人と少人数のスポーツです。そして、この15人で20数億円のアップ分を分けることになります。いやー、すごい金額。

 

サラリーキャップの増加で起きたこと

スター選手を採用しても、チームの化学反応はすぐに起きない

前述のケビン・デュラントは2,654万ドルの年俸でGSWに移籍しました。28億円くらい。すごいっすね〜。しかしながら、開幕してここまではスター選手が多すぎて、ケミストリーの醸成に苦しんでいる様子です。

また、この年俸の代償としてStrength in Numbersの象徴である、控えの良い選手も放出してしまいチーム力が全体的に下がっている印象です。

ソシャゲブームの際にも数千万円で元経営者やスーパーエンジニアを採用したけど、カルチャーに馴染めずに2〜3年で退職という例もあったのではないかと思います。それだけ、エッジの効いた人を集めると、元々活躍している人との関係性含めてマネジメントが難しくなるということです。

 

この選手、こんな貰えるの?という事例

サラリーキャップが上がったことで、今年のオフにフリーエージェントになった選手は年俸が高騰しました。特に、スター選手ではない、一つの役割を全うするロールプレイヤーという存在の選手も10億円を超える年俸を手にしています。

特に2015-16シーズン優勝のキャブスからレイカーズに移籍したティモフェイ・モズコフが良い例です。優勝チームではあるものの、プレイオフでほとんど出場していなかった選手が4年6500万ドルでの契約で、少し驚きです。

ソシャゲブームのときも、「え、この人こんなに給料上って転職するの?」という事例はいくつか耳にしました。 業界全体が潤い平均給料が上がると当然起きる現象です。誰かのつぶやきで、給与は実力よりも所属する業界の方が影響するのではというものがありましたが、その通りだと思います。

 

こんな時こそ優秀な新人は最高にお買い得?!

NBAでも唯一年俸が高騰しないのがドラフトなどで指名した新人選手や若手2〜3年目の選手です。初期の契約があるからです。例えば、ミネソタ・ティンバーウルブズは昨年、一昨年の新人王が所属しており、若手有望株が揃っています。もちろんサラリーキャップにも余裕があり、大物フリーエージェント獲得も視野にチームづくりができるので今後に期待できる存在です。

そう中途が高騰したら、そんなときこそ新卒採用、と動いた会社も多いはずです。やはり一社目というのは愛着もありますし、初期数年は頑張ろうと決めているので、優秀な人材が確保する有効な手段になります。

 

サラリーキャップ増加は良いことだと思う。特にスタートアップ、ベンチャー業界にとっては

上にいろいろな例を上げましたが、サラリーキャップが上がって、年俸が上がることは総じて業界の発展には良い結果につながると思います。

NBAの場合ですと、全世界のバスケ少年の目標の場になりますし、実際にNBAは国際化にも手を打っており、実に選手の4分の1が海外出身選手で占められています。

ベンチャーにおいても、ソーシャルゲームのブームが起こった結果、多くの大企業に所属する人材がベンチャーに流れてきました。本来はベンチャーに来ることなかったはずの人が流れたというのは大きな功績です。

彼らが、数年後に別のスタートアップに移ったりしながら、日本のスタートアップやベンチャーの人材の厚みが増していくというのは非常に意義のあることだと感じます。

以上、こじつけも多いですが、NBAのサラリーキャップ増加とソシャゲブーム時の給料上昇の間にある共通点でした。いや多分3つではないんですけどね、元コンサルということで。