ザッカーバーグも投資する”Andela社”がエンジニア不足という国家課題を解決するレベル感で度肝を抜かれる

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10月にシカゴのHR technology conferenceに行ってきたのですが、その行き帰りの飛行機で英文記事を熟読していて見つけたHR系のスタートアップをご紹介します。(海外視察を入れると、もと取り返すぞーと前後でも勉強するのがいいですねw)

そして、このスタートアップ”Andela”を見付けた時が最も感動しました。

世界トップ1%のディベロッパーを◯◯◯○で探す

まず、サイトのdescription(検索結果に出る説明文ですね)にはこんな記述があります。

一言で言うと「世界トップ1%のディベロッパーを採用してあなたの事業を加速しよう」ってだけです。なんだ普通じゃないかと。

その後にサイト内を見て、アメリカ人、英語圏の人の考えることの大胆さ、そして規模感に度肝を抜かれます。

Andela selects the top 1% of tech talent from the largest pool of untapped talent in the world–the African continent. We sift through tens of thousands of applicants so you don’’t have to.”

the African continent

the African continent

the African continent

な、なんと国内に人材が足りないならフロンティアから調達しよう。そうだフロンティアといえば若者の人口拡大が一番大きいアフリカからだということで、アフリカ中から世界トップ1%の人材を探してくるという事業を運営しています。

ザッカーバーグやGoogleからも出資を受ける

そんなスタートアップは資金面でも注目を集めています。

CrunchBaseを見ると、2014年創業から約2年で合計$41M(約46億円)の出資を受けています。投資家もChan Zuckerberg InitiativeやGV(Google Ventures)を始め多くのVCが出資をしています。

クライアントにもMicrosoftやIBMなどが名を連ねており、オフショアの一つの選択肢として広まってきているようです。

レアジョブのように現地の人の生活を変える存在でもある

レアジョブで働いていた当時、感動したことの一つとして、レアジョブの存在が講師の生活を変えたというストーリーがあります。例えば、シングルマザーで外に働きに行くと子供との時間がとれなかったが、いまはレアジョブで自宅で働くために仕事と家庭の両立ができている、などなど。

この記事にも出ていますが、ある26歳の青年がAndelaの前は、農業やバイクタクシーの運転手など低賃金労働をしていたけれども、今はスキルを身につけて中間層並みの仕事をして稼いでいる、とあります。

 

日本でこのビジネスモデルはあり得るのか

結論から言うと、トップ1%を魅了するのは非常に難度が高いものの、人口減少の日本としては、トライし続ける必要がある分野と感じます。

現状、大きくは以下2つの課題があると感じています。

そもそもIT/Web業界に英語で働ける職場がほとんどない

まず、本当に英語OKの会社の数は少ないですね。個人的には楽天が社内公用語化を実施した最大の恩恵は外国人エンジニアを採用できていることではないかと感じるくらい、少ないです。

先日、ベルリンで働くエンジニアの方とも話していたのですが、当たり前のように英語で働ける環境があり、その事実が欧州中から優秀なエンジニアを魅きつける要因になっているとのことです。

また、新卒で入った製造業や内定をもらっていたプラントエンジニアリングの世界だと当たり前のように外国人が従業員としていて、英語が業務にmustだったので、できないことではないと感じます。

日本が移民やオフショアで働く人にとって魅力的な給与ではない

友人にもフィリピンから1~2年の期間で赴任している方がいますが、彼らにとって日本語を覚えるという選択肢は残念ながらほぼありません。英語ができる彼らにとって、力をつければ米国やカナダ、豪州などより賃金が高く、働く魅力度の高い国が存在するからです。

やはり、”稼げる”というのは職を選ぶ上で大事な要素です。中長期では日本のWeb/IT業界も製造業で実現したように海外市場も含めたマーケットで勝って賃金水準を上げる必要があると感じます。

 

実は、BCGの最終面接のお題は、

どうしたら移民獲得競争でカナダに勝てるか?

でした。

それは自ら移民問題に興味があると答えた結果の問いでしたが、当時からこうしたテーマに関心が強かったのだと思います。今後も、Andelaやエンジニアの国境を超えた移動は注視していきたいと感じました。

 

 

人事評価は最高のコミュニケーションツールである

 

 

人事評価というのはどの会社にとっても悩みの尽きない課題です。

  • メンバーからの「評価に納得できない」という声
  • マネージャーからの「評価のやり方がわからない」という声
  • 他部門からの「あの部門の評価は甘い」という批判の声

それらの声は人事部門に集約されるとともに、人事制度の改善をした方が良いのではという議論に流れていきます。それはそれで一つの正しい方向性ですが、その前に人事評価をどう活用するのかについて改めて考える必要があると考えています。

 

そもそも当てにならない人事評価

先日、HR×データ解析の世界で先端をいくリクルートキャリアの鹿内さんとディスカッションしていた際に出てきた話題が人事評価において評価者のバイアスは非常に大きい、ということです。

実際にはそもそも人事評価は当てにならない。数字で見えるパフォーマンスと実際の人事評価の間に相関がないという研究成果もあるとのことです。(この辺りはまた別記事で紹介したいです)

ちなみに、評価ではなくIoTを使った行動データの収集という面白い取り組みをされています。

 

では、何のための人事評価プロセスか

ここからは個人的な考えであり、意志でもありますが、人事評価プロセスが現場にとって大事な理由はそれ自体がマネジメント上の最高のコミュニケーションツールの一つだからです。

評価には大きく分けて目標に対する評価とポリシーに対する評価があります。前者は目標に対してどの程度の成果を上げているか、後者は会社及び個人の成果のために仕事のプロセス上でロールモデルになり得ているかを図ります。

どちらも日々の業務に追われていると、つい話す機会を後回しにしてしまいます。また、マネージャーとメンバーが納得のできるカタチでこうした目標設定をしようとすると日頃から相当量のコミュニケーションが必要となります。

そうした上下のコミュニケーションを活性化させるツールとして評価プロセスを捉えることは、組織に所属する人のモチベーションや成長に大きく寄与するため、ひいては組織の成長につながります。

 

GEも有名な9ブロックを廃止し、コミュニケーションの質向上へ

 

詳細は以下の記事に詳しいのですが、人事世界のロールモデルではあるGEの評価制度改革は業界にとって大きな衝撃です。

人事評価の新潮流~GEが9ブロックを止めたのは本当だった!

特にGEの考える新しい評価システムを記事内では、

「パフォーマンス・マネジメント」から「パフォーマンス・ディベロップメント」への転換

と表現しています。

この転換はGEがこれまでの発電所や航空機のエンジンといったガチハードウェアから、IoTなどハード+ソフトウェアの領域に軸を移すタイミングで製品開発のプロセスが変わるため、同時に組織の文化を変えていく必要があることに起因しているようです。

実際に、ソフトウェアエンジニアも採用しているんですね。

強い組織、強い人材が求められることは必然である。GE社もシリコンバレーにラボを作り、エンジニアを大量採用し、シリコンバレーの文化を積極的に導入している。

具体的なアクションの中で特に興味深いのが”上司と部下との「タッチポイント」”を増やすという発想です。しかも、そこでは”インサイト&コーチングが前提となる”とされています。まさにコミュニケーションやコーチングを通して学習する組織を作っていくかのような印象です。

個人的に三菱重工業という、同業の会社出身のため非常に非常に興味深いです。

 

マネジメント層に求められるアライアンス的な発想

以前にブログで書いたのですが、コミュニケーションツールとしての評価プロセスの活用を実現するには、これまで通りのマネジメント手法では不十分であると考えています。

 

Dollarphotoclub_76232454「ALLIANCE」のマネジメント手法はベンチャーに最適
  ベンチャー企業に入社して約6年が経ちました。スタートアップの世界に飛び込んだのが25歳、そして26歳からチームを持つ中で、一番悩んできたのがマネジメントです。当然、部下には年上も、デザイナーやエンジニアなどの異なる職種もいます。そんな中で...

単純に会社、部門、チームのコミットメントに対して何ができるかの約束と確認がこれまでの評価プロセスだとすると、これからはそれに加えてメンバー1人1人の将来や生き方を理解した上で、そこと組織の目標の設定を探っていく必要があると考えています。

以上、少し長くなりましたが、人事評価のプロセスをコミュニケーションツールとして丁寧に取り組んでいく必要があると感じる理由のご紹介でした。

あるHRの大先輩が評価制度は設計2割、運用8割とおっしゃっていたのですが、そのあたりが最近肌感覚として理解できるようになってきました。

 

いま、プロデューサーの僕がプログラミングを学ぶ4つの理由

 

 

今週1週間はTECH::CAMPでプログラミングを学んでいます。

なぜ、この起業という忙しいタイミングでプログミングを学ぶのかについて考えてみたのでここに書いておきます。

共同創業者に「勉強しろ」と言われた

まず第一に共同創業者(エンジニア)に

プログラムかけなくてスタートアップで何するの?

と言われたのが、これまで重かった腰を上げた最大の理由です。確かにおっしゃるとおりです。はい!

初日にFacebookに投稿したら結構「いいね」がついたので、「そうだそうだ」と思っている人も多いのかもしれません。

プロデュース力を上げたい

レアジョブで事業開発の責任者をやっていた当時、自チームはエンジニア、元エンジニアで固めていました。それ以外のスタッフも新卒かつ、最低でもプログラミングを大学時代に学んだことがある人に限定していました。

理由は単純に企画が進むのが「早い」からです。事業開発部門のミッションである新規事業や新機能の開発は、いかに仮説検証のスピードを上げるかが勝負です。

そうした意味では、圧倒的にエンジニア経験者の方が有利です。よく企画の初期段階からプロデューサーとエンジニアが一緒に仕事をすることで効率的な仮説検証を行えると言われますが、そもそもプロデューサーがエンジニアやエンジニア経験者であればさらにコミュニケーションの質が上がってスピードが早くなります。

当時はこんなことも考えていました

Man working on laptopエンジニア出身の事業責任者を増やしたいと思ったこの1年
  唐突ですが、エンジニア出身の事業責任者があなたの会社には何人いるでしょうか。事業責任者なので、開発だけではなく、事業計画にも責任を持っている人を想定しています。これは会社の方針というよりは完全に私自身の”思い”ですが、エンジニア出身の事...

改めて自分を振り返った際にこれまでなんとなく感覚で行っていたエンジニアリングの知識を実際に身につけることがプロデューサーとして能力向上につながると考えたのが2つ目の理由です。

 

 

コンピュータに指示を出せるようになりたい

3つ目のきっかけが以下のようなTweetです。新卒が三菱重工業でハードウェアの世界からソフトウェアの世界に来た人間からすると「コンピューターに指示する人間」が今後の主役というのは実感値として非常に強く感じます。

実際のところ、コンピューターに指示を出すというのはどういうことか肌感覚として分かっておきたいなと考えたのも今回学ぼうと思った理由です。ある程度、ベースを理解することで発展系の技術に関しても理解のスピード感が上がるのではと考えました。

実際に技術の成熟度が高い(先進的かどうかではなくあくまで長い歴史を踏まえて成熟しているという意味)製造業の世界だと、エンジニアリングを理解しないで経営をするのはほぼほぼ難しい状態にはなっていました。

自分も作ってみたいから

最後にやっぱり自分でも何か作ってみたいというのがあります。

これまで原則、仕様書を作ってその後は”お任せ”でした。ただ、前からここを直したい、とかここをこんな風に作りたいと思いながら自分では何もできないもどかしさがありました。

もちろん一週間勉強したくらいではできることは限られていると思います。ただ、今後何かかたちに残るものを作って、Findyに貢献したいなと思います。

 

以上、このタイミングでプロデューサーの僕がプログラミングを学ぶ4つの理由でした。

 

 

AI求人票採点サービス「Findy(ファインディ)」リリースの想い

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本日、AI求人票採点サービス「Findy(ファインディ)」をリリースしました。

どんなサービスか

「Findy(ファインディ)」とは求人票改善サービスです。具体的には以下のとおりです。

求人票を入力すると、AIを使ってリアルタイムに求人票を採点するサービスです。Findyの採点&アドバイスに沿って求人票を改善することでより良い人材を、スピーディーに採用できます。また、ハイレベルな求人票の事例を検索できる機能も提供しています。

 

当面は完全に無料で提供するのでぜひ一度、こちらから登録して試しに使ってみてください。

Findy – AI求人票採点サービス まずは3秒で求人を採点
求人票(募集要項)が変わると採用が変わる。Findyの採点&アドバイスに沿って求人票を改善することでより良い人材を、スピーディーに採用できます。

プレスリリースはこちら

 

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なぜつくったか

レアジョブで感じたオンライン教育の感動と教育の課題

レアジョブで創業期から約7年間にわたり教育×Technology分野に関わってきました。初めてレアジョブに出会った時の感動、それを一言で表すなら「一対一なのに安価」であることです。

具体的には「一対一」で、かつ「自分の好みに合わせて」、「自分の進捗に合わせて」、しかも「時間を気にせず」学べるという教育の未来を体現するものでした。一言で言うと、「教育のパーソナライズ化」を先駆けて実現しています。

しかしながら、オンライン教育が一般化し、学校への導入が進み始めると

「40人に40通りの教育」ではなく

「40人全員に同じ教育」が求められます。

具体的には同じ環境で同じ時間に同じ教材を学ぶことが求められます。もちろん基礎教育をすべての人にという義務教育の理念上、決して間違っていることではありません。

しかし、実際の社会で40人全員が同じことをする職場環境はほとんどなくなりつつあります。工場や農場もそうした仕事はどんどん機械に置き換わっていきます。

つまり、ぼくら、或いはぼくらの子供の世代は否が応でも所属する組織でその人にしかできないことを磨いて仕事にし、その結果で稼いで食べていく必要があります。

「総合職」採用に代表される仕事に対する定義の無さ

「教育業界」は良くも悪くも「人材業界」に対して従属的です。こんな人材がほしいという産業界の要請、或いは人材要件があって始めて、「何を学ぶか」が決まります。

現状は新卒で採用する企業が主に「総合職」として採用活動を行っています。一応、文系と理系を分けるために「技術職」「事務職」と分けている場合もある程度です。しかも、文系の人が採用される事務職なんて名前の仕事が今後何年あるのか怪しいところです。

つまり、「良い子、強い子、元気な子」が人材要件になります。これはこれで非常に核心というか、本質をついているのですが、これだけでは「人材の要件定義」を「教育業界への要請」に落とし込むことはできません。

具体的には、これでどんな仕事を、どんなスキルをもって、どんなマインドの人が取り組むかが見えてこないため、教育が細分化されていかないという課題が残ります。

 

欲しい人材を丁寧に定義するのはグローバル企業のスタンダード

前職が外資系ということで、Gang of Four(Google、Amazon、Apple、Facebook)で働く友人が多くいます。彼らが事業リーダーを担う中で非常に重要な仕事としているのがジョブディスクリプション(JD/求人票/募集要項)の作成です。

具体的には欲しい人材の定義付けをして求人票を作成することです。ある友人は、一人のメンバーを採用するためにJDを書くのに数時間かける、と言ってました。それだけ一人の人の採用に拘ってきたからこその今があるとのことです。

実際に、レアジョブのブラジル立ち上げで採用活動をしていたときも、現地では有給インターン生の募集には仕事内容・スキル・求める人物像が当たり前のように定義されていました。

 

採用マーケティングの基礎となる求人票の改善

直近、レアジョブで採用改革に取り組んできましたが、その中で最も力を入れたのが採用にマーケティングの概念を取り入れること、つまり「採用マーケティング」の取り組みです。

特にその中で最初にやったことが求人票の見直しです。マーケティングの世界だとペルソナを設定した上で、どんな場所でどんなクリエイティブを使って告知していくか、その結果どんな人を集客できているかを考えます。採用においてもその入口となるのが採用したい人の人材要件を定義することです。

結果的には、レアジョブでは月次の応募数が数倍に増えたため、効果があったのではと感じています。詳細は以下のスライドをご覧ください。

 

今後どうするか

冒頭にあったとおり、まずは無料で提供します。

上述のとおり、企業が採用マーケティングの概念を取り込むことは、採用する企業もより自社に合った人材を、転職希望者にとってもより多くの情報を得た上で自分に合った会社に選べるという意味で出会いの精度向上につながると思っています。

そして出会いの精度を上げることは労働人口が減り、働き方の変革を求められる今日の日本において、非常に重要なことになると感じております。やはり、気持ちよく働ける場や人を増やすことが、生産性の向上には一番の近道だと考えるからです。

一方で、「採用マーケティング」は国内ではこれから浸透する新しい分野と考えています。そこで採用マーケティングのコンセプトが広まるよう、まずは無料で提供していきたいと思っております。

また、年明けに採用マーケティングの概念を取り込んだ新たなプロダクトもリリースしていく予定です。ぜひ、ファインディ株式会社の今後にご期待ください。

その先はどうするか

今後の、その先についても、くどくて恐縮ですがせっかくなので書かせていただきます。

ずばり

「大学をつくりたい」

と思っています。

やはり、人材の要件定義が的確になされるようになったその先には、「新しい」、「パーソナライズ化」された教育というものが、将来につながるかたちで実現できるようになると感じています。

その際にまず手を付けるべきは大教室で講義を聞いて、知識をインプットするだけの場ではなく、個が学びたいことや個のレベルに合わせた学びを提供する場所です。それはもしかするとAIによるリコメンドや進捗管理のような利便性を上げるものだけではなく、VRを使ってゲーム内で疑似体験できる世界など”面白い”世界もつくっていけると思っています。

上記も含めて採用マーケティングは非常に面白い、且つ今後人口減少という歴史的に困難なサイクルを迎える日本において意義のある価値を作り出せる可能性を秘めている分野と思っています。

ぜひこの世界を一緒に進めたい方は山田までご連絡ください。(Facebookに遷移します。)

 

リンク集

サービスURL: https://findy.us/
プレスリリース: https://www.value-press.com/pressrelease/173782

会社概要:

 

 

※ご興味ある方にはこのブログでも告知しますので、ぜひぜひブログ更新の購読をしてもらえると嬉しい限りです。

「大企業からスタートアップ/ベンチャーに転職すると、どんな良いことがあるのですか?」

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は、転職を考えている友人・知人から一番聞かれることです。直近だと、先週の金曜日も聞かれました。ちなみに過去に書いたブログで一番PVが多かったのはこれでした。みんなやっぱり迷いますよね。

start-up - New Businessスタートアップに「転職してもよい理由」と「しない方がよい理由」
  ぼくがBCGからレアジョブに転職したのは2010年の頭で、まだリーマンショックの余波も残っており、スタートアップという言葉も日本では一般的ではない頃でした。転職すると伝えても周囲からは怪訝な顔をされたものです。レアジョブもまだ神田警察署内にあ...

 

従いまして、今日はどーんと良いこと(ばっかり)を書いてみようと思います。ちなみに悪いこと(というより、大変なこと)も、あります。

スタートアップに転職して大変なこと

一応、自分のケースだと、

  • 給与が下がる。福利厚生はなくなる。退職金もなくなる
  • イベントで名刺渡しても、なんとなく話を切り上げようとされる
  • 異なるカルチャーの人が集まるので同僚と喧嘩したりする

ちなみに戦略コンサル時代に名刺を渡した際は

「いやー、山田さんって頭いいんですね〜」(実際の特技はコールドコールと店舗ヒアリングで、同期の頭良い系とは違う人種でした)

から、ベンチャー以降は

「レアジョブってなんかの転職会社ですか?あ、英会話ですか。フィリピン人って英語話せるんですか?へー、ではでは。」(今は本当に変わりました。その変化こそが醍醐味です。)

みたいな反応でした。

いや、もうここで、”続きを読まない”、を選択されてしまっては、大企業の優秀な人材にスタートアップ/ベンチャーに来てほしいという僕の思いが達成されないので、このくらいにしましょう。

 

 

スタートアップに転職して良かった3つのこと

さて、本題に入りたいと思います。スタートアップですが、本稿の場合は、前提として創業後の数年内に急成長を経験する組織と定義しておきます。

仕事が自分事になる

大企業にいる際はよほど上のポジションの人を除いて、この人が抜けると会社の業績やオペレーションに大きな影響が出る、という人は非常に少ないはずです。これまで構築してきた仕組みに大きな価値があるので、それは当然です。

一方でスタートアップの場合は、当然仕組みはなく、人だけでぎりぎり回っている状態です。つまり、一人一人がその企業を継続させるために重要なポジションを自動的に担うことになります。

人事担当は一人だけ、とかインフラエンジニアは一人だけ、というケースはよく耳にすることです。そんな中で責任者という意識をもって、ユーザーに価値を提供する最前線に立つことは、まさに”生きている”実感を味わうことができます。

 

若くマネジメント・経営にチャレンジできる

成長事業を運営する組織は常に人手不足です。当然、成果を出していればマネジメントに挑戦する機会も大企業より早くやってきます。自分自身の場合も26歳になる頃には数人のフルタイムスタッフを、パートタイムスタッフも含めると数十人の組織をマネジメントする立場でした。

当然、すぐにうまくできるはずもなく、自分自身が未熟な故にチームメンバーの不満爆発や退職などを招いてしまったこともあります。ただ、こうした失敗の積み重ねでしか、マネジメントを学ぶことが難しいのも事実です。そしてマネジメントの幅が広げておけばおくほど、新たなことに挑戦する際にそのスピードが上がります。一人でできることは限界がありますからね。

30歳くらいで上場企業の執行役員ができたのもスタートアップならではですね。

 

どんな問題や課題も怖くなくなる

 

事業が仮に倍々ゲームで成長し、組織も同様に倍々ゲームで成長しても、それと同じペースで成長できる人はほぼ存在しません。子供の成長でも体重が倍になるのはせいぜい生まれて1〜2年くらいです。

つまり倍々ゲームで成長する組織は必ずと言ってもいいほど、成長痛を経験します。そして、組織の成長痛は遠慮なく、人を襲います。それは、これまで活躍していた人が突然何もできなくなったり、これまで経験したことの無い課題が降ってきたり…などなどです。

一方で、そうした問題や課題をこなしていると、ある時悟りを開くかのごとく、どんな問題や課題がきてもポジティブに受け止められるようになります。問題や課題には法則性があるので、経験者に聞きに行くが一番の解ではあるのですが、とにかく新しい難題に対する耐性ができてくる感覚です。

個人的にも新しい難題に対して試行錯誤を繰り返して、解をつくっていくのがスタートアップで働く醍醐味だと考えていたりもします。おそらく人生でこの中毒を一度でも味わうとなかなか抜けられないのではないかと…

 

スタートアップのすすめ

以上、もうスタートアップは良いところばかりですね(笑)。ぜひぜひ、大企業の皆様も長い人生一度くらいスタートアップを経験してみてはどうでしょうか。

ちなみに上の世代と明らかに変わったのは大企業もまた上記の理由からスタートアップ経験者を欲していることです。つまり、もう大企業→スタートアップは片道切符ではないのです。

とはいえ、大企業→スタートアップですごく迷っているんです、という方はいつでもFacebookあたりでメッセージ頂ければ、分かる範囲でお答えします!

以上、”スタートアップ/ベンチャーのすすめ”でした

Wantedlyの新名刺管理アプリ「Wantedly People」を使ってみた

 

 

たまたまVPS設定で初期設定時の待ち時間が30分あって長いなーと思っていたら、ふとWantedlyが発表した名刺管理ツール「Wantedly People」のリリースを見つけたので早速触ってみました。

スマホで最大10枚同時読み取り、瞬時にデータ化 「シゴト交流サイト」のウォンテッドリー、人工知能でつかうほど賢くなる、名刺管理アプリ「Wantedly People」を提供開始
ウォンテッドリー株式会社のプレスリリース(2016年11月11日 14時30分)スマホで最大10枚同時読み取り、瞬時にデータ化 のウォンテッドリー、人工知能でつかうほど賢くなる、名刺管理アプリを提供開始

結論はステキなUIと技術的な挑戦に感動!です。

 

名刺の読み取り

 

まずは名刺の読み取り画面。これまでの名刺アプリで一般的だった写真撮影ではなく、スキャンの機能を使っているんですね。Evernoteが出しているScannableに近い感覚です。”パシャッ”という音がしないのがオフィスでも気兼ねなくできるので便利です。

また、10枚まで同時に読み取りができるようです。これが実現できるとめっちゃ便利ですね。これまで一枚ずつ撮影していました…。

ちなみに10枚を実現するには少し並べ方にコツがいるようで、隣に座っている同僚は9枚でさくさくやっていました。ぼくは不器用なので6枚くらいでやってみました。

あと驚いたのが、縦向きと横向きの混在でも、斜め向きでも、ちゃんと認識されました。認識される瞬間の画面の動きも、センスを感じられるステキなデザインです。

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読み取った後にWantedlyと自動連携

 

読み取った後にWantedlyにアカウントを持っている場合は自動でWantedlyのプロフィールと同期します。これもリアルとネットのつながりが同期されるという点で非常に便利な機能です。

名刺交換した人がどんな人だっけメモがいらなくなりますね。

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開発に気合が感じられる

 

最後に一番強く感じたのは開発への気合が感じられることです。OCRとリアルタイムでの画像認識という開発が大変な取り組みを同時にチャレンジしているのがすごくいいですね。

社内でのプロジェクト名は「ヤシマ作戦」。もともとはアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」に登場する、日本中の電力を集めて使徒(敵)を攻撃する作戦の名称だ。同社では日本中の電力ではなく、社内のエンジニアリソースをこのプロダクトに集中していたのだという。

(出典元:ウォンテッドリーがブランドを刷新——高速・10枚同時スキャンの名刺管理アプリ「Wantedly People」も公開

これこそ本当にHR Technologyへの挑戦だなと感じます。

 

あとは、やはり技術的にはOCRの精度と通信時の電池消費あたりを改善できるかどうかが今後の課題でしょうか。「o」を「0」と認識したりするケースはまだあるようです。OCRのところが一番難しそうですが、名刺の保存数が増えれば増えるほど画像認識の精度は上がっていくんではないかということに期待。

上記に加えてどのサービスがネットとリアルの間でより多くの人の情報を同期できるかも非常に興味深い戦いですね。

今後もウォッチしていきたいなと思ったサービスでした。

 

日本の生産性が低いのは「あうんの呼吸」が原因である

portrait of young asian couple

 

 

「あうんの呼吸」が生産性を下げる理由

最近、広告代理店の過労自殺問題についてニュースで記事を見ない日はありません。こうした不幸なことが繰り返されないためにも、一つの企業の糾弾に終わるだけではなく、社会全体として課題に取り組んでいく必要があると感じています。

ちなみに統計で見るとここ数年における”勤務問題”による自殺者数というのは2,200〜2,700人程度で推移しています。(詳細はこちらの政府統計)これまでも毎年繰り返されてきた不幸な事実がある一方で、今回のようにニュースになり、また厚労省が本気で取り上げるのは時代の背景や空気も反映されていると思います。

例えば、こんな理由が推測できます

  • 夫婦共働きや親の介護により仕事と家庭の両立に時間的な制約がある人が増えた
  • どこでもつながるスマホにより仕事とオフの切り分けが難しくなった。結果、うつなども増えてきた
  • 人口減少時代を迎えて働き手が足りなくなる

つまり時間には縛られるけど、みんなに健康に働いてほしい時代になった。そのためには生産性やメンタル面のケアが必要である、ということだと思います。

そして、日本社会における生産性を下げる最大の要因が「あうんの呼吸」だと思います。

 

「あうんの呼吸」の弊害とは

「あうんの呼吸」の最大の弊害は物事を定義しない文化を作ってしまうことだと思います。仕事の面で言うと、要件・業務定義をしないこと、役割定義をしないこと、です。

ソフトウェア開発現場の事例

例えば、ソフトウェア開発の現場で言うと、要件定義が中途半端なまま開発が開始されて、あとで炎上するというのはよくある話です。残念ながら開発開始の早さは必ずしもプロダクト完成の早さと一致しません。

しかし、ついつい焦ってプロデューサーとエンジニアの間で何を実現したいのかについての言語化、定義づけに時間を使わず、なんとなく”こんな感じ”で始めてしまい、後々のズレを大きくしてしまいます。

 

採用現場の事例

 

採用も”こんな感じ”で始めてしまうことが弊害になっている分野と感じます。欧米の企業は事業部長がジョブディスクリプション(=職務記述書)の作成に時間を費やすカルチャーがあるそうです。

これは採用する「人材の定義」=「どんな業務をしてどんな成果を出したいかの定義づけ」と一致するからです。

詳しくは以下のスライドでも紹介しています。

実際に、人事と現場や人事と人材紹介会社の「あうんの呼吸」も、候補者を定義付けるために潜在候補者の面接を組むなどの仕事が発生し、業務時間を増やす原因になってしまっているのでは推測しています。

 

役職定義の事例

 

役職における役割定義が曖昧なのも日本企業が改善しないといけないポイントです。
転職する際にキャリアコンサルタントが面談をすると
  • 課長ができます
  • 部長ができます

なんていう解答があったと聞いたことがあります。笑えない笑い話ですね。マネジメントは配下の人数や職種、業界により求められるスキルが変わるため、当然その定義によって本来は給与レベルも変わるはずです。

「あうんの呼吸」だと通用しない世界

会社の規模が大きくなるとき

「あうんの呼吸」はスタートアップ時にスピードを上げて取り組むには悪くない選択です。例えば、起業から初期10名くらいは同じ文化背景をもって、「あうんの呼吸」が効く組織で挑戦した方が無駄がなく成功確率も上がると言われます。しかしながら、それもかなり少人数の時代に少人数の間でに限られると言えます。
実際にスタートアップからベンチャーに成長する中で人事制度や各種制度がないことにより、社内が混乱するという経験を何度もしました。

海外で勝負するとき

 

海外で仕事をする際には「あうんの呼吸」は最悪の選択です。言語化しないとさっぱり伝わりません。定義付けをこれから始めることの背景や全体感にもとづいて共通認識を持たないと、出来上がる成果物がお互い認識違いというのはしばしば起こります。
実際にフィリピンと仕事をしていた際にも「Big Picture」を提示してほしいというのはフィリピンのマネジメント層から言われました。
また、日本企業が開発業務や会計業務をなかなか海外にアウトソースできない、或いはしてもうまくいかないのは、日本国内でそもそも業務定義ができていないからという説もあります。

製造現場

 

製造現場の世界も当然ですが業務定義が求められます。すごく当たり前ですが設計図どおりに何かを作ろうとすると、素材や設備、工程が定義されている必要がありますね。
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この図を見ると明らかに「製造業>サービス業」ですね。そして今回問題になっているのは、ネット業界も一部含まれるサービス業の世界ですね。

まとめ

以上、「あうんの呼吸」が良くない理由や「あうんの呼吸」の弊害を書いてきましたが、日本のソフトウェア・サービス業の成長にはこの「あうんの呼吸」と別れを告げることが大事だと感じています。

これまでは業界としては成長期であったため、とにかくがむしゃらにで勝てた部分があります。しかし、技術レベルやプロダクトが属する業界との連動性も上がる中で、生産性を上げて製造業のように海外でも勝てる産業に育てていくには、「あうんの呼吸」と辞めて、考える時間は少し苦しいですが業務定義・役割定義に時間をかける必要があると感じています。

ちなみにこのブログのアイキャッチ画像に使っている写真は、写真ダウンロードサービスで「カップル」と検索した際に出てきた日本人の写真です。欧米系のカップル写真はだいたい抱き合っているか、キスしている写真ばかりです(w)。こんなところの定義も分かりやすいですね。